アニソンマガジン vol.1

洋泉社から創刊された雑誌。本邦唯一のアニソン専門誌らしいです。とりあえず買っとかにゃいかんだろうと購入。レビューしてみます。


表紙・巻頭カラーは中川翔子。少々一般ウケを狙ったのでしょうが、滑ってる気がします。最も目玉記事なはずなのに、雑誌の中で一番浮いてる。アニメソングについて書いてある雑誌なのですが、ここは中川翔子が好きなアニソンについて語る記事。曲名は沢山出てきますが、その曲を知らなかったら面白さが伝わってこない。数曲絞って掘り下げた方が面白い記事になったと思います。


他インタビュー特集は、水樹奈々神前暁畑亜貴新谷良子梶浦由記・I've・anNina。無難な感じです。水樹奈々特集で、バックバンドのCherry boysメンバー紹介がありましたが、一般的なプロフィールのみ。せめて、ライブで紹介される呼称くらい載せて欲しかった…。梶浦由記さんがFictionJunctionのそれぞれの歌姫について語るってのは興味深かったです。


ライブレポートは、Aice5ルーンエンジェル隊サードコンサート。サクッと書いてあるので、これ目当てで買うのはお勧めしません。写真も少ないし。Aice5の記事に大きく書いてある「Aice5 9月20日に解散を発表!」って日本語的におかしいな。「9月20日に解散!」で良いのでは?


クロスレビューファミ通みたいな感じで、一つのCDに関して複数のライターがレビューするコーナー。んー、ライターごとの個性が見えてこない。アルバムはともかく、シングルについて書くと内容がみんな似てくるわけで。


今期主題歌全曲レビュー。ひとつひとつのレビューが非常に薄い。アニメイト無料誌「きゃらびぃ」と同じかちょっと上くらい。リスト的な役割。無理に全曲同じスペースで書くよりも、大きく取り上げる曲があったが良い気がします。あと、「D.Gray-man」EDのsurface。「『守護月天』以来、久しぶりのアニメ主題歌」ってのはミス。クラスターエッジ、歌ってます。ジャぱんもね。


アキハバラ渋谷系を聴く100の方法」。アキシブ系と呼ばれるジャンル特集ですが、新鮮で興味深い記事。ただ、タイトル負けと言うか、何が「100の方法」なのかさっぱり分からなかった…。


一番面白かったのは、「今、聴きたいキャラソン30」。古いところでは「4月の雪」「あなたの一番になりたい」あたりから、「Link(ぱにぽに)」「Precious Moment(極上生徒会)」「まっがーれ↓スペクタクル」等新しいところまでバラエティに富んでます。ひとつひとつのレビューも、先のレビューページとは異なり、ひとつひとつについて無難でもなく個性的な文章で細かく書いてあって、その曲を聞こうという気になります。


総括としては、「まだ1000円としては高いぞ」という感じですね。今はアニカンやらまんたんブロードやら無料で読めるものもあり、この手の本は、より個性が求められます。唯一のアニソン専門誌らしく、もっとマニアックに突っ込んだ記事が読みたいですね。今回の「今、聞きたいキャラソン30」「アキシブ系特集」は他では読めない良記事でした。あんな感じの記事が増えたら良いなぁと思います。